ケンブリッジの住居

ケンブリッジは大学の街であり、学生向けの住居は豊富にあります。合格が決まったら、家族構成や予算等の条件を見定めて、気に入った物件を早めに確保できるようにしたいところです。一般的な住居を探す方法としては、(1)カレッジの住居に申し込む、(2)ケンブリッジ大学のAccommodation Serviceを利用して探す、(3)民間の不動産業者を利用して探す、という方法がありますが、現地の日本人とのコンタクトがある場合は、在校生が住んでいる部屋を承継するという方法や、ケンブリッジ在住日本人の情報交換掲示板を活用するという方法も考えられます。

■カレッジの住居に申し込む
正式にはカレッジが決定して初めて、カレッジ保有の住居に申し込むことになりますが、カレッジ選択のプロセスの中でMBA Admissionに対し住居の希望有無を伝えると考慮されるようです。カレッジによって保有する住居の数や条件に違いがあるため、カレッジ住居への入居希望の有無は、カレッジ選択の決め手の1つになります。特に家族向け住居は、WolfsonやHughes Hallのようなgraduate向けのカレッジの方が充実しているようです。単身でMBAに来られる方の多くは、カレッジが提供する住居に住んでいます。カレッジの住居は、カレッジ敷地内に住宅棟があるのが一般的ですが、カレッジによっては、敷地外に個別の住居を保有している場合もあります。カレッジ敷地内の住居の場合、図書館、食堂、カフェ、娯楽室、ジムなど学生用の施設が併設されていることが多く、それら施設を容易に利用できるメリットは大きいです。またMBAを含む多くの学生と楽しい共同生活を過ごせることもメリットの一つです(騒音、プライバシーなどのデメリットもありますが)。また、ケンブリッジ大学の他の学部の学生と知り合いになる機会も得られ、カレッジで開催されるFormal Hall、スポーツクラブや各種のパーティなどのイベントへも容易に参加できることから、学生生活を満喫できることでしょう。またカレッジ内に住んでいると食堂の割引があったりしますので経済的にはお得です。但し、市の中心部から遠いカレッジもあり、住居の質もカレッジにより異なりますので留意が必要です。カレッジが決まったら、チェックしてみて下さい。

■Accommodation Serviceを利用する
ケンブリッジ大学に住居を斡旋してくれる窓口があります。大学が所有している物件もあれば、民間の物件を大学が斡旋している場合もあります。取り扱っている物件の数が多く、利用価値は高いです。尚、契約を締結するには、物件を見学する事を前提条件としている為、日本にいながら契約締結する事は、原則としてできません。例外として、既に入居している方を通じて申し込むと契約可能な場合があるようですが、個別にAccommodation Serviceにご相談される事を勧めます。また、魅力的な物件が豊富に掲載されているのは、例年6~7月頃になります。8~9月になると選択肢はかなり限られるため、渡英前に気に入った物件をいくつかピックアップし、渡英翌日に早速内覧できるようアレンジされるのが良いと思います。基本的に内覧した順番に契約が優先されるため、多少の用事は犠牲にする覚悟が必要です。内覧を予約していても、内覧の前に他の人に決まってしまうことが多々あります。
Accommodation Serviceのウェブサイト

■University物件
Collegeとは別に、Universityもアパート群を保有しています。具体的には、直線距離でJBSから西に600mのところにあるCausewaysideと、西北西2.5kmにあるWest Cambridge、北東約3.0kmのMilton Road沿いにあるGeorge Nuttall、南に約1.0kmのChaucer Road沿いにあるSouthacreの4物件があります。(他に、Panton Street、Castle Streetにも小物件あり。)これらの物件はUniversity Accommodation Serviceが提供するウェブサイトで空き状況を調べて申し込みます。University物件のメリットは、クラスメートを含め、大学院生や研究者が住人になりますので安全ですし、何かあったときに助け合うことができます。大家さんも大学ですので安心です。

■Causewaysideについて
学校・市内にも近くて便利ですが、建物は築80年とちょっと古めですが、内装や
設備の更新も含めメンテナンスはしっかりしています。周囲にはガソリンスタンド、コンビニ、タイ・インド・イタリアンレストランがあります。家族向け物件が主で、Visiting Scholarなどの方が多く住んでいます。道を挟んで目の前に子供向け遊具のある公園ラマスランドがあるので、小さなお子さんをお持ちの家族には非常に向いています。Judge Business Schoolまでは自転車で3分の近さです。毎年、2~3組の日本人家族が住んでいます。

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■West Cambridgeについて
市の中心部からケム川を渡り西へ自転車で10分から15分程度行ったところに、West Cambridge Siteというケンブリッジ大学の敷地があります。West Cambridge Siteには、2004年9月にケンブリッジ大学が保有する家族向けの住宅棟がオープンし、多くの大学関係者が生活しています。West Cambridge Siteは学校にも市内にも遠くなる上に周囲に商業施設はありませんが、建物はできたばかりであり、環境にも恵まれています。Judge Business Schoolまでは、自転車で15分程度ですが、バスで通うことも可能です。周囲には牧草地があり、のどかな風景が広がっています。値段的にはCollege物件よりは高くなりますが、市井の一般物件と比べると若干お得です。韓国人家族が多いですが、毎年2~4組の日本人家族が住んでいます。

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■George Nuttallについて
Milton Roadを北に向かい、自転車で20分程度行った閑静な住宅街の一角に、George Nuttallの家族向け住宅棟が存在しており、日本人を含めた多くの大学関係者が生活しています。2010年3月現在では、MBA生の家族一組を含む3組の日本人家族が入居しており、日本人以外のMBA生も数名入居しています。West Cambridgeよりは多少古くなりますが、内装等、常駐の管理人によって丁寧に管理されており、定期的に設備も更新されているので、不便を感じる事はありません。また、Milton Road沿いにCo-operative等のスーパーが存在し、買い物にも便利です。値段的には、市井の一般物件と比べると若干お得です。
■Southacreについて
JBS前のTrumpington通りを南に約1km程下ったChaucer Road沿いにSouthacreの物件があります。多少古い物件ですが、共同で使用できる広い中庭があり、小さなお子さんの遊び場として最適です。すぐ近くにお店等がある訳ではありませんが、市の中心部にも近く、不便は感じません。また、緑の多い閑静な住宅街に位置しており、非常に落ち着いた住環境となっています。また、遊具のあるラマスランド公園も徒歩5分程度で行く事ができます。毎年、1~2の日本人家族が入居しています。

■民間の不動産業者を利用する
一般の物件の探し方は2種類あります。簡単なのが、University Accommodation ServiceのWebsiteに掲載される一般の物件です。もう一つは、自分で不動産屋のウェブサイトを調べるやり方です。尚、Accommodation Serviceに掲載される物件といっても、大学が特別の責任をとってくれるわけではないので、その意味では一般のウェブサイトを調べるのと同じです。但し、大学のAccomodation Serviceでは、民間の不動産屋の場合に必要となる手数料が不要となるメリットがあります(家賃に含まれている模様)。
地区のイメージ(あくまでご参考まで)
・中心部(Cam川の内側~駅より北)最も便利で最も高い地区。Cam川沿いは超高級。とはいえ駅に近づけば徐々に安くなります。中心であるため商業施設も豊富で都会的生活を送りたい方には最適。治安的には問題ありませんが、駅・線路のそばや、Mill Roadより北側になると若干雰囲気が変わります。ある程度生活費に余裕がある方や、ハウスシェアをお考えの方に。
・北部(Cam川より北、ChestertonやMilton Road、Huntingdon Road沿い)一軒家を中心とした閑静な住宅地域だが、集合住宅もあり。JBSまでは若干距離があるものの、バス路線も走っている。住宅地であるため小さなコンビニがたまにある程度。ただし北東部であれば大型スーパーTescoへは歩行者用の橋を渡れば行きやすく便利。家族向け。
・東部(New Market Road方面)TescoやASDA、さらにショッピングモールGrafton Centreにも近くて買い物には超便利。その代わり、街道・線路沿いで若干うるさかったり、治安の面で少し気になるかもしれません。あまり大学関係者は住んでおらず、Cambridge市民が多く住む地域とのこと。利便性の割には値段はお手ごろです。
・南部(Hills Road, Mill Road)道沿いに商業施設が並び駅にも近いため便利です。特にMill Roadはアジア系食材店も多く、留学生・研究者も多く住んでいます。Mill Road線路南側にも商店街が続いており近くにスーパーもたくさんあります。バスは走っていますがJBS・市内までは若干距離があります。治安は少し気になるかもしれませんが問題ないレベル。一人で便利に安く暮らしたい人向け。
・西部(Newnham地区、Madingley Road, Barton Road近辺)大学施設・College・運動場が隣接している地域であるため、治安・環境的には最高。その代わり物件は少なめです。また、商業施設は限定的になりますが、小さなスーパー等が点在しており、あまり不便には感じません。家族向け。
主な物件の種類
Flat・・・日本のマンション・アパートに相当する。1ベッドフラット・2ベッドフラット、と呼ぶ。2ベッドフラットとは、(寝室×2、リビング、台所、バストイレ)の意味で、日本的な言い方では2LKになる(通常はLDKではなく、台所はリビングと分離している)。
(Detached) house / Semi-Detached house・・・一軒屋のことですが、Semi-の方は、二世帯住宅の様になっていて半分ずつ貸している家のことです。
Town house・・・イギリス風の長屋です。特徴は2階建てになっており(つまりフラットではない)、1階にリビングとバストイレ・2階にベッドルーム、となっていたりします。ケンブリッジではかなり多いタイプです。
Furnished / Non-Furnished / Semi-Furnished・・・家具がついているかいないか、一部のみついてるかの意味。イギリスでは家具付き物件が豊富にありますので、1年しか滞在しないMBA生には有難いです。
不動産屋
(一部不動産屋のサイトでは、希望条件を登録しておくと、希望条件に合致した物件を適宜メールにて連絡してくれるサービスがあります。)
不動産屋
JSM Property Management
Ambassador Property Management
Just Flats
Russell Residential
Savills
Tucker Gardner
Anglia Accommodation Services
Spires
住居の検索サービス(複数不動産屋を一気に抽出します)
http://www.primelocation.com/uk-property-to-rent/

物件探しにおける留意点
『不動産屋に連絡がとれない!』ホームページで調べて、不動産屋や大家さんにメールをしても一向に返事が無いことが多いです。イギリスではよくあることですので、電話で何度も問い合わせをする事が重要です。
『Availability List』各不動産屋は、毎朝その日のAvailability Listをホームページで更新したり、冊子として配布したりしています。イギリスの不動産屋は、電話・訪問すると、日本のように条件を伝えると合致する物件を紹介してくれるという事は通常しておらず、「どの物件に関心あり、いつ見学したいのか」と聞かれます。従って、事前に、このAvailability Listから条件に合う物件をリストアップし、其のうえで、事前に電話や訪問し、物件見学のアポ入れをする必要があります。
『間取り・床面積がわからない!』イギリスでは間取り図や床面積は必ずしも表示されていません(Spaciousと書いてあっても何の役に田立たず)。写真が数枚あれば良い方です。不動産屋に何度も問い合わせをする事、実際に物件の見学をする事が重要になってきます。
『暖房・給湯器具』電気給湯器を用いるケースが多いですが、これがなかなか温まらなかったり、溜めるお湯が少なかったりします。ボイラー付きのセントラルヒーティングもありますが、長い冬を考えて暖房器具は確認してください。
『階』イギリスではレースのカーテンが無いことがあり、外から丸見えになる場合があります。ケンブリッジは比較的治安の良い街ですが、また、伝統的に空き巣が多い国でもありますので、通りに面した家ではもちろんのこと、できたら2階(イギリスでは1st floor)以上に住むのをオススメします。イギリスでは網戸もありませんので、1階(Ground floor)だと夏は窓開けて寝ると家中虫だらけになります。
『家具』ほとんどの方がFurnituredの物件を探すことになると思いますが、基本的には「現状のまま引き渡し」なので、日本のように一定の水準を期待することは出来ません。ベッド、ワードローブや机のサイズ、必要な家電がちゃんと機能するか、食器や台所用品など、物件見学時に確認しておくことをおすすめします。大学やカレッジのアコモデーションでは規格品をそろえていますが、大家さんが個人の場合は代々の入居者が残していったものの集積を家具付きと称しているケースも見受けられるようです。冷蔵庫やTV、洗濯乾燥機など大型家電については、Huges Electoronics(http://fitzroystreet.co.uk/hughes.html)などで、比較的安くレンタルすることも可能なので、柔軟に考えても良いかもしれません。

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