合格体験記 ( 2010 X.X )

【入学年度】 2010年
【年齢】 入学時年齢32歳
【職歴】 ファンド⇒証券会社⇒不動産関連
【私費/派遣】私費(休職)
【最終学歴】 慶應義塾大学 大学院(修士課程)  
【国外経験】(短期の旅行以外は)なし
【Why MBA】
・しばらく仕事を離れて、未知の環境(できれば海外)で勉強に集中できる時間がほしかった。
・(若干漠然としてますが)同年代くらいの社会人がどういうことを考えてるのか知りたかった。
【Why Cambridge】
以下の要件を基準にプログラムを選び、ケンブリッジに1stで出願しました。
・1年制:機会費用等を考えて。
・クラスの平均年齢が相応に高い:(自分の年を考えると)30才前後の年齢のほうが回りと話もあうのでは、と思いました。
・静かで落ち着いた環境:東京以外で暮らしたことがないので。
・学費がそれなりに安い:特に私費でくる受験生にとっては大切。
 
 そもそも1年制のプログラム自体があまりないため、あまり選択肢はありませんでした。他の学校としてイギリスのLBS(15ヶ月コース)及びオックスフォード、スイスのIMD、フランスのINSEADを考えていました。今後は経済状況の変化などで1年制への出願が増加すると思います。
 
 1年制のため、2年制のプログラムとの比較は難しいと感じたため、両者が混合で評価されているMBAランキングは正直ほとんど気にしませんでしたが、一応The Economistのランキングは参考にしました(個人的にこの雑誌の質を評価しており、また採用されているプログラムの評価方法が適正なように思えたので)。
【TOEFL対策】
・私のように日本で生まれてそのまま日本の教育課程を修了して社会人となり、仕事であまり英語を使わず、旅行以外で海外にでたことのない人間には、TOEFL iBTはGMATと同じくらい難関だと思います。
・運よく受験する年の8月に最初にうけた試験で102点(R29: L:29 W:25 S:19)がでたので、それをケンブリッジの1stラウンドでの受験スコアーとして提出しました。そのあと何回か受けましたが、最終的には105点以上には伸びませんでした。
・私と似たバックグラウンドの日本人受験生の方の多くは、それなりの点数をとるためには毎回ReadingとListeningセクションである程度点数(30~27)をとり、WrintingとSpeakingで点数がでるまで受け続ける方法しかないのでは、と思います。
・Speakingセクションは最後まで23点以上に上がりませんでした。ここは6つのセクションごとにある程度回答の形式を準備して望むのがいいと思います(それしかない?)。(私は運がよかったので使いませんでしたので、質の保証はできませんが)Speakingセクションの対策を専門にしている講師というのもいるそうなので、もし必要でしたらご連絡をください。
【GMAT対策】
・4回うけましたが、GMATは非常に特殊な試験だと思います。3回目で720(Math 48/Verbal 41 AWA 4.5)がでて、これをケンブリッジの提出スコアに使いました(結果として点数がでたのが10月で、1stラウンドアプリケーション提出の後だったのですが、メールでGMATのスコアーだけ差し替えてもらいました。)。
・経験談として、受験回数が増えるごとに点数はあがったので、最初に低い点がでたからといってあきらめる必要はないと思います。また、試験をうけた日から1ヶ月間は次の試験の予約をいれられないため、準備ができるのであれば最後のアプリケーション提出から逆算して5回試験うけられる日程で受験を始めるのがよいのではないでしょうか(ただし、点数の履歴がすべて学校に報告されるため、あまり準備不足で望むのはよくない、ともいわれますが)。
・私は受験する年の2月にPowerprepというソフト(無料でダウンロードができます。解説はありませんが問題を何回もとけるので重宝しました。)をつかって試験の予行演習をしてみたところ、まったく点数がでず、購入してみたOfficial Guideの解説もいまいちよくわからなかったため、時間のセーブのために予備校に通うことにしました。
・社会人の方は平日の朝・夜以外は必然的に土日に勉強することになると思いますが、自発的に土日に1人で机に向かうことはとても難しい、と思うので、迷っている方には予備校もよいのでは、と思います。ただ私の場合、仕事等の関係で結局ほとんど消化できず、実質的に受験準備にとりかかったのが8月からということになりましたが。。。予備校に関してはご連絡をいただければ私の知る限りで経験談などをお話いたします。
・Verbalは、(特殊な試験内容のため)受験テクニックが多くとりあげられますが、個人的には、知り合いの方がいっていた「英文を早く正確に読める人が、結果的に(GMATを)早く終了できる」という意見が正しい気がします。特にRCセクションで比較的易しい英文がでるようになった結果このセクションを落とすことができなくなり、英文を読む力が重視されるようになっているようです。私は個人的にイギリスのThe Economistを購読しているのですが、これはRCセクション(TOEFLのReadingセクションにも)の回答に役立ったと思います。
・SCセクションの対策用にはYESという予備校があります。個人的にはここの文法クラスはお薦めします。ただし予備校は受講する受験生の好みであう・あわない、が大きく分かれるため利用するかどうかの判断はあくまで個々人で行なう必要があると思います。
・Mathは正直時間がなくてあまり勉強しなかったのですが、近年難化しているようなので、ある程度問題数をといておいたほうがよいです。事実私はMathを甘く見ていて、結果として受けた試験の中で大学に提出した回のMathのスコアーが一番低くなってしまいました。
・個人的にはGMAT及びTOEFLの両テストについては、「足きりに使われる」と考えて、ある程度(志望校の80%タイルの下限を上回る水準)点数がでたら早めにエッセイなどに軸足をうつしたほうがいいと思います。
【エッセイ対策】
・(仕事の関係などがあり、どうしても1stで出したかったので)8月のお盆当たりからTOEFL・GMATの準備開始と並行してエッセイの作成をスタートしました。エッセイについては自分で書いたものをまとめてカウンセラーに添削してもらいました。大学ごとに聞かれる質問が違うのですが、エッセイの段階で志望動機やキャリアゴールを(強引でもいいので)はっきり設定しておくと、あとでインタビューの準備等がしやすいです。
・大抵のエッセイで聞かれるキャリアゴールを真面目に考えすぎて、結果としてエッセイ作成がなかなか進まないケースを聞いたことがあるのですが、(個人的な意見ですが)多くの人間にとってエッセイで記載したキャリアゴールなどずっとCommitできるものではないと思うので、ある程度エッセイ作成用に割り切って他人の目からわかりやすいゴールを掲げてみるのもよいのでは、と思います。
【推薦状対策】
・前職の上司と友人に頼みました。(みんな忙しいので)基本的にこちらで案文を作成して送付し、気になるところがあれば各自に訂正をいれてもらい、それぞれのPCから大学に送ってもらう形でした(ほとんどのスクールのアプリケーションはWeb上で完結します)。
・ケンブリッジのアプリケーションはエッセイ以外にも小問等で多くの文書を書かせる印象があり、作成する書類が多くなるので推薦状の準備も余裕をもって始めておくとよいと思います。
【インタビュー対策】
・11月の後半に現地でインタビューをしました。私の場合でのインタビューのスケジュールは、当日の朝9時くらいにインタビューを受けるアプリカント(10人くらいで日本人は私1人)が学校に集まった上で、学校の説明(45分位)⇒インタビュー(30分位)⇒ケンブリッジツアー(その後半日)という風に続き、最終的に終わったのが午後5時くらいだったと思います。
・インタビューの内容はWhy MBA、Why Cambridge、Caree Goals等の質問や、(GMATの履歴を見て)受けるたびに点数が伸びてるのは何故?自分のタイプとしてDetailにこだわるタイプあるいは大枠にこだわるタイプ?等が聞かれました。あらかじめきまった質問を聞くのではなく、回答者を見ながら質問して、回答者の人柄やチームワークができる人間かを見ている印象をうけました。
・インタビュー用にイギリス行きの飛行機の中で典型的な質問群(Why MBA、Why this School、Long add Short Term Career Goals、Your Contribution to class、その他Accomplishment等の事例)について、1分くらいで回答できるようにスクリプトを作っておき、到着後のインタビュー前日にホテルでそれを暗誦しました。
・私は前日の夜にイギリスに到着⇒ケンブリッジへ移動し、インタビューを受けた日の翌日に飛行機にのって日本に帰ったので、ほとんど観光はできなかったのですが、ケンブリッジの町の美しさは印象に残りました。
【メッセージ】
・欧米MBAへの受験は、(受験要綱等には当然載りませんが)ある程度学校から好まれるタイプのバックグラウンドや職種が存在します(「どれだけ表向きでDiversityを掲げていようとMBAプログラムはある程度均質な学生を世界中から集めている」という批判には一理あると思います)。そういう意味でMBA受験は「アプリカントのバックグラウンドや職歴がどうであってもテストで点数さえだせばうかる」、というような日本の大学受験的な意味での「フェア」な競争ではありません。
⇒ただ、上記には「そもそも試験の点数だけで人を判断するのは「フェア」ではない。」、という意見もあって突き詰めると面白いと思うのですが。
・また昨今の経済情勢悪化の責任の一端をMBAプログラムの偏った内容に求める声もあり、MBAプログラムの存在自体に世界的に疑問の目が向けられているほか(個人的にはMBAにはそんな大層な影響力はないと思いますが)、私の比較的よく知る業界でいうとファンドや投資銀行の現場ではMBAの学位自体は何の価値ももちません。というか、よほど特殊な環境でない限りどのような業界においても、MBAに限らず大学・大学院の学位が仕事の評価に影響を及ぼすことはないと思います。
・このようななかで特に日本で生まれ育ち、英語を日常的に使わない環境で仕事をしておられる方にとっては、欧米のMBA受験の準備のために費やすことになる時間・費用的に高いコストを考えると、そもそも受験のために高いコストをかける意味があるのか?という疑問が湧くのでは、と思います。
・そのため受験を始めるに当り、また準備の途中でも「本当にコストをかけて受験を始めて(あるいは勉強をこのまま続けて)よいのか?」という問いを色々な方に相談されるのも当然だと思います。
・(以下は完全に個人的な意見)ただ、「受験をするか?やめるか?」という選択をし、その選択の結果を最終的に引き受ける当事者は本人以外にはいません(人生の他のほとんどすべての選択と同様、周りにいる方がどんなに親身にアドバイスを与えてくれたとしても、当人の選択の結果には責任をもってはくれないでしょう)。
・また、MBAはある意味で非常に特殊なプログラムであるため、色々な人が各自の知見で多様な意見を持っているのですが、最終的に行った選択の結論(MBAのためにコストをかけるべきだったか?)を評価できるのは、本人以外にはいないと思います。
・そういう意味では、受験をするにせよ、やめるにせよ「自分の過去や将来を反芻する機会」ととらえたうえで、最終的に本人が納得して決断できればよいのではないでしょうか。
・色々書きましたが、私も本格的な受験準備を8月から始め、試験類・エッセイ作成・アプリケーション書類の準備を並行して行ない1stで提出したため、2ヶ月弱はとにかくとても忙しかったことを強く覚えています。受験上・その他で何か不明な点等あれば、気軽にHPからでもご質問・ご相談ください。

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