合格体験記(2013 Ni)

【入学時年齢】 30代前半
【職歴】外資系コンサルティング→日系コンサルティング/自己勘定投資
【私費/派遣】派遣
【最終学歴】東京大学法学部
【国外経験】大学時代:ケニア(数ヶ月)、外資系コンサルティング在籍時:ドイツ(1年超)
【Why MBA】
新卒から一貫して経営コンサルティングでのキャリアを積み、マネジャーまで昇進したところで、パートナー(共同経営者)を本気で目指すかどうかの腹決めのタイミングになってきていることを感じ、キャリアの可能性を試行錯誤しようとMBA取得を検討し始めました。
既にMBA留学をしていた同業の人たちからはコンサルタントとして約7年働いた後でMBAに行く意味の薄さも指摘されたため、他の実務系の学位(MPP、MPA、LLM、MFin等)やよりアカデミアに近く興味のあるEconomics、Sociology、Computer Science、等も考慮はしました。しかしながら、前者はその学位を得た自分の活躍する具体的なイメージが湧かなかったこと、後者は大学時代にお世話になったゼミの教授などのアカデミア人材に相談するには卒業から時間が経ちすぎてしまっていたことなどから、まずは一年目MBA、そして二年目を他の修士号取得あるいは面白い仕事に使うと決めて準備を始めました。
…というように悩める30代であるということはおくびにも出さず、エッセイでは志望動機を以下の骨格でまとめました。(1)今の勤務先でパートナー(共同経営者)になることを目指す。(2)それが最も自分のこれまでのスキルとネットワークを活かし、自分が実現したい社会的なインパクト(省略)への最適経路である。(3)ただし、これからの成長のドライバーを外に求める必要のある日本でリーダーたるためには海外経験が不足しており、今の勤務先も海外展開を加速している。(4)それを補うためにMBAで得られる経験とネットワークが必要である。
(2)~(4)については仕事で得た具体例や実際のコースやAlumniの声をもとに肉付けしました。ビジネススクールからエッセイで求められていることは、自分が実現したいことをarticulateする能力であり、すなわち「一貫した説得力のあるストーリーをこれまでの実務経験で得た現実から作り上げる能力があるかどうか」でもあると設定し、アスピレーションは高めを狙いつつ現実感のある内容を目指して作成しました。
【Why Cambridge】
応募時点での年齢(30歳)的な観点からの二年目の有効活用(すなわち、MBA自体は一年コースであり、一年目の間に二年目の活動の基盤を作れる環境)に、配偶者が仕事を見つけられる可能性を掛け合わせると、選択肢はあまりありませんでした。
すなわち、総合大学をベースとする一年制プログラムで、さらに英語圏でかつ都市圏にある大学となると、その時点で自然にJudge(University of Cambridge)あるいはSaïd(University of Oxford)という選択肢に絞られました。さらに同じイギリスということで、次のオプションとしてLondon Business Schoolを選択肢に入れました。
上記のような内容を整理して、エッセイでは「一年制コース」×「総合大学の幅広さ」×「(個人的関心の強い)ヘルスケア・ライフサイエンス関連の強さ」、というような点を強調することで、Why Cambridge?に答えられたのではないかと思います。
ただ実際にオファーが出た後で選ぶ際には、以下の三点が特に重要な要因でした
1.コンサル出身の友人曰く、時間的拘束が他MBAよりも比較的少ない:様々な課外活動や二年目へ向けた仕込みをする余裕がありそう
2.仕事上かつ個人的な経緯からexposureを増やしたいと考えていたHealthcare / Biology に関したコースや企業が立地的に多い
3.インタビューで訪れたときにLondon、Oxfordと併せて訪れた際のCambridgeの第一印象が、小さくて自然と歴史に囲まれている素敵な街で妻も一番気に入った
(ちなみに、プログラムの最初の学期が終わった時点での感想では、上記はすべて間違いなくYESと言えます)
【TOEFL/IELTS対策】
大学まで海外に行ったことのない純国産としては、業務で数年間使っていたことがあるにせよ、TOEFLスコアメイクは思いのほか大変でした。結論から言えば、最初からIELTSに絞って受けてしまっていれば、もっと楽で無駄な費用もかからなかったかと思います。
大まかなスコアメイクのタイムラインを先に書いておくと、留学2年前の2011年夏にTOEFLを初めて受験しましたが、99点(R:30, L:26, S:19, W:24)と思ったより結果が出たので油断しました。その九ヶ月後のGMAT勉強中の春に受けたところ100点とまったく伸びておらず、エッセイも準備しだした夏ですら101~103点で特にSpeakingは伸び悩み、Affinity英語学院などでSpeakingの対策コースをとりました。その成果もあってか、最終的には2012年9月に106点(R:28, L:30, S:23, W:25)が出たので、とりあえずこれでLBSは出せると考えて、そこでTOEFLは打ち止めにしました。
時間的に少し前後しますが、そのようにTOEFLが伸び悩んだ夏に、このままでは1st / 2nd ラウンドに間に合わないのではという危機感から、急遽IELTS受験に切り替えました。ブリティッシュ・カウンシルのIELTS Advancedコースに参加し、さらに複数の対策本を買い込んで勉強を進めました。いろいろ試しましたが、オススメは以下の三冊です。
・Anthony Allan「新セルフスタディ IELTS 完全攻略」
・Pauline Cullen「Cambridge Vocabulary for IELTS with Answers and Audio CD 」
・同上「Cambridge Vocabulary for IELTS Advanced with Answers and Audio CD」
幸いなことに、一回目の受験でOverall 8.0(全項目が8.0)が出て一発でCambridge・Oxford双方の足切り水準(受験時はOverall 7.5以上で、全セクションが7.0以上)を超えて終了しました。率直に、最初からIELTSを受けていればと思いました・・・。IELTSの方が個人的なフィットがよかった要素としては、以下が挙げられます。

  • 問題用紙があり回答も手書きの所謂ペーパーベースであること
  • Speakingが現実のinterviewerとの会話であること
  • 英連邦の主にイギリス英語中心であり、BBC系のメディアに慣れていた自分にとっては聞きやすい
  • 試験時間が短く集中しやすい:特にListeningが30分で終わる、Speakingが東京の場合は翌日になるのでリフレッシュして、事前に十分に英語を喋った上で向かうことができる

【GMAT対策】
2011年冬に、公式問題集をひととおり解いた上で受けて660点(M:50, V:30, AWA:3.5)でした。Mathは算数の基礎vocabularyを習得さえすれば、という印象でしたがVerbalは効率的な対策の必要性を感じました。
VerbalではRCとCRは相対的に大丈夫でしたが、特にSCに自信がなかったので、Y.E.S.のSC対策コースで8回分授業を受け(吉田先生にはお世話になりました。SCコースのみならず基礎文法コースも本当におすすめです)、SCの正答率が70-80%で安定するようになってから2012年春に再度受験したところで、710点(M:51, V:34, AWA:5.0)という結果が出て、所謂欧州トップスクールの合格者平均は超えていたのでもう十分と判断し終了しました。とりあえず問題を解き、解説を受けて理解し、また問題を解き、というサイクル以外に近道はないように思えます。
【エッセイ対策】
Cambridgeに合格実績のあるFuture Education Centerの木下さんをカウンセラーとして活用しました。具体的には、実際のエッセイ質問を前にしてキャリアの棚卸しをするブレスト一回、実際に書いてみたドラフトをもとに議論する一回、というような形ですすめました。
一回数万円と値段は張りましたが、バックグランドをすべて棚卸しして行きたいスクールに客観的に何が受けそうか判断してもらう点には付加価値があったのと、強制的に外部の〆切を本〆切の前に設定することで、仕事で忙しい中でもエッセイを前もって準備する時間を無理矢理捻出するインセンティブになりました。
ただ、一つのスクールで2回、二つならば3回も受ければ十分で、効率がよい方なら英語チェックをオンラインの安価なサービス(私はIDIYというオンライン英語添削サービスを使いました)に任せれば一回で二校程度はカバーできたのではないでしょうか。
【推薦状対策】
一年以上にわたる長期プロジェクトを行っていた上司と、一緒の案件に携わったことのある、職場外でも繋がりがあり人となりを理解してもらっている同僚の二名(日本人の男性と女性)に頼みました。なお、LBSへの応募時も同じ二人にほぼ同じ内容でお願いしましrた。
どちらにも自分のエッセイの骨格を説明した上で、上司は英語に問題がなかったのでそのまま書いてもらい、同僚は若干不安がっていたのでいったん書いてもらったものを前述の添削サービスでチェックしてもらいました。二人の書いてもらった推薦状の間での内容の重複や矛盾には特に気にせず、基本的に書いてもらったままの骨格で提出しました。
加えて、上司がJudgeのAlumniだったので、個別にAdmissionにプッシュする連絡をしてもらったのもよかったのかもしれません。
【インタビュー対策】
過去の質問集や体験談をウェブで検索してどのような流れで進むのかのイメージを持ち(例、LBSは地元のAlumniが行う、Judgeは現地に呼ばれてFacultyがインタビューを行う、等)、英会話スクールの個人レッスンの時間を活用して上記の質問例や自分のCVを持ち込みその場でprompt questionsに対して答えフィードバックをもらう、といった対策をする程度で、あとは極力自然体で臨むようにしました。
【メッセージ】
コースが始まってまだ二ヶ月ですが、ここまでは総合的にケンブリッジ・ライフをとても満喫しています。具体的にどのような日々を過ごしているかというと

  • MBAのコア(必修)の授業(Microeconomics, Management Science, Corporate Finance, Accounting, Organization Behaviour, Management Practice, Cambridge Venture Project)でビジネスとしての基礎を再確認しながら、
  • HultやKelloggなどの他Business School主催のCase Competitionへ向けてチームアップし(どちらもSocial Innovation / Healthcareという二つのStudent Interest Group (SIG)で出会った仲間と組んでいます )、
  • i-Teamsというケンブリッジ発のアイディアを商業化するプロジェクトに参加し、
  • 他Department/Faculty主催の様々な分野横断的なテーマのカンファレンス・セミナー・トークにここまで40件以上参加して知的刺激を受け、

どれだけユニークかつ自分が心の底から楽しめそうなことを来年以降やれそうかを練っている最中です。もし留学準備や応募に迷っている方がいたら、自信をもって、投入した時間と努力以上に報われる環境がケンブリッジにはあると、胸を張ってお伝えできます。たくさんの方が日本から応募されることを楽しみにしております。

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