2013年CVP感想(1)

クライアント:The Sixteen (ロンドンを拠点とするクラシック音楽のコーラスグループ「The Sixteen」のコンサート企画・運営、録音媒体の販売等を行う営利団体)

プロジェクト概要:オンライン販売やデジタルメディアを利用した録音媒体の販売促進と、既存顧客のブランド意識(Brand Engagement)改善のための施策を提言する。

感想:私はこれまでの職歴が電気業界の研究開発だったため、日頃から戦略的マーケティングの重要性を認識していました。コーラスグループの録音媒体(CD、デジタル媒体)のマーケティングという全く未知のテーマでしたが、興味を持って取り組めました。他のクライアントとしてはARM、Raspberry Pi等のケンブリッジ近郊のベンチャー企業が多く、アントレプレナーシップ向けプログラムを特徴の一つとするJBSの特徴を実感できる機会になると思います。詳細はJBSの2014年度CVPページを参照してください。

テーマとしては、既存顧客のアンケート調査を通じて市場ニーズを把握し、より効率的なデジタル販売チャネルの在り方を開拓し、Sixteenブランドの意識を向上することでした。イギリス国内の音楽市場におけるCDとデジタル媒体の市場動向や他のコーラスグループに対する競争優位要因を分析すると共に、クラシック音楽というニッチ市場における顧客ニーズを分析しました。Sixteenから提供された顧客データに基づき約1万2000人のオンラインアンケート調査を実施した結果、録音媒体の販売方法やデジタルメディアへの意識は、顧客の年齢やブランド意識の度合いによって隔たりがあることが判明しました。音質にこだわりのあるファンにはCDよりも優れた音質のデジタル媒体を提供する、初心者でも簡単に音楽をダウンロードできるようWebサイトを改善する、などのきめ細かい対応が必要であることを提案しました。プロジェクトを通じて事業環境/顧客/競合(3C)分析からマーケティング・ミックス(5P)までを実践できたのは貴重な体験でした。CVPメンバーの出身地は米、英、トルコ、シンガポールで業界もコンサルタント、不動産開発、営業販売、生命保険と多彩でしたが、全般的に言って仲良く協力してプロジェクトを成功させることができました。

最初のMichaelmasタームではCVPに並行してManagement Practiceという必須科目があります。ここではグループワークにおけるメンバーへの動機付けやプロジェクト運営の効率化に関する組織行動論を勉強します。この科目の面白いところは、自分が所属するCVPチームの状態を観察し、授業で学んだ知識に基づいて問題を解決して、チームのパフォーマンスを改善することを求められることです。多国籍で上下関係のないメンバーで一緒にプロジェクトを遂行するには文化的・習慣的な違いを乗り越えてお互いに理解をしなければなりません。実際に苦労も多かったですが、本当の意味で国際感覚を鍛える良い機会となりました。

写真:MBAオフィス主催のクリスマスパーティーにて
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